建設女子のホンネ Vol.1
皆さんは建設業界にどのような印象を持っていますか?いわゆる「3K」(危険・きつい・汚い)と言われていた時代から、建設業界は少しずつ変化しています。
この変化の筆頭が、女性技術者の活躍です!近年、女性技術者の活躍はメディア等で多く取り上げられるようになってきました。富山県内では「女子学生を対象とした現場見学会」や「女性技術者と女子大学生の意見交換会」(主催:富山県建設業協会)が定期的に開催されています。学生の皆さんも一度は経験したことがあるかもしれませんね!
県建設業協会の会員企業に向けたアンケートでは、「女性技術者の活躍に向けた取組み」について、回答企業の半数以上(54.8%、216社)が『前向きに取り組んでいく』『取り組んでいる』こともわかっています!
とやま建設ラボでは、県内の建設会社で技術者として活躍する女性7名に、建設業の面白さ、女性ならではの不満、女性の入職者を増やすための提案など、建設女子のホンネを紹介します!建設業界に入職を希望している女子高生、女子大学生の方は必見です!
※日刊建設新報2021年新年特集号「女性記者が聞く!女性のホンネ」記事参照
「ものを造りあげる達成感と充実感」
朝日建設株式会社 |
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第2工事部 筒井恵さん |
入社19年目 |
ラボ
建設業の「面白さ」「楽しさ」を教えてください!
筒井さん
自分が計画して思い描いた現場が、実際に出来上がることです。造ったものにより、そこで生活している方々が住みやすくなり、感謝されること。良いものを造る、そのまっすぐな気持ちを持った職人たちと協力して物を造り上げていく達成感と充実感を得る事が出来ます!
ラボ
実際に建設業界で働いてみて、女性ならではの不満はありますか?
筒井さん
たくましく思われてしまいます…。
ラボ
反対に、「女性だから意外にラッキー!」と思うことはありますか?
筒井さん
男性が気を使って、重い物を持ってくれるところですかね!
ラボ
女性の入職者を増やすために、「こうすればイイ!」などの取組みはありますか?
筒井さん
残業が多い、休日が少ない、給料が少ない等のイメージを払拭出来たら良いのかなと。発注者側の工事発注時期の均一化や工期の設定、書類の簡素化、労務費単価等、働きたいと思える環境を、発注者側の意識から変えることが必要だと思います!
「様々な働き方があることを知ってもらいたい」
株式会社岡部 |
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土木部 高見るみ子さん |
入社16年目 |
ラボ
建設業の「面白さ」「楽しさ」を教えてください!
高見さん
日頃から、人々の生命や財産を守るインフラ整備に携わっていることを誇りに思います。頑張った成果が目に見えて分かるので、達成感を感じやすいのも魅力です。ものづくりの現場には多くの人が携わっており、多くの人と出会い、話をすることは、建設業の楽しさの一つ。構造物の造り方には様々な方法があり、一つとして同じ現場はなく、試行錯誤しながら造り上げる作業は本当に面白いです!
ラボ
実際に建設業界で働いてみて、女性ならではの不満はありますか?
高見さん
男社会であり、女性だから優遇されている、女性のくせに生意気だと思われることがありますね。あとは、作業服のサイズが女性の体形に合わない!
ラボ
反対に、「女性だから意外にラッキー!」と思うことはありますか?
高見さん
現場に女性が少ないので、顔や名前を覚えてもらいやすい。優しくしてもらえることもあります。
ラボ
女性の入職者を増やすために、「こうすればイイ!」などの取組みはありますか?
高見さん
「建設現場の仕事=肉体労働」とイメージする人が多いですが、実際は現場の中でも様々な職種の方がいて、肉体労働を伴わない仕事も多く、様々な働き方があることを知ってもらうことが大切だと思います。仕事で出会う女性技術者は、みんな楽しそうに誇りをもって、イキイキと働いている。その姿を実際に見てもらいたいです!
「AIやロボットで新たな働き方」
大高建設株式会社 |
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土木部 吉村果恵さん |
入社5年目 |
ラボ
建設業の「面白さ」「楽しさ」を教えてください!
吉村さん
これまでの建設業のイメージとは変わり、ICTやAI、ロボットなどの最先端技術を活用し、様々な働き方が出来ることですね。
ラボ
実際に建設業界で働いてみて、女性ならではの不満はありますか?
吉村さん
外仕事の時は、天候や環境によって体力勝負な部分はあるので、気合いが必要な時があります(笑)。
ラボ
反対に、「女性だから意外にラッキー!」と思うことはありますか?
吉村さん
女性専用のトイレや更衣室があり、女性は工事に1人ということが多いので基本的に自分専用になります。
ラボ
女性の入職者を増やすために、「こうすればイイ!」などの取組みはありますか?
吉村さん
学生だけでなく、地域に対しても情報を発信していくことが大切だと思います。具体的には、学生の両親や転職を考えている他業種の方に、選択肢となるような情報発信が出来れば良いと思います。