SHIOTANI ACADEMY開校!新入社員・若手の身近な学び舎【動画あり】
企業に入社する時、基本的に誰しもが右も左もわからない状態で入社式を迎えることでしょう。これは建設業界だけでなく、世の中の様々な業界に言えます。皆、最初は誰もが「新人」です。
建設業界の専門的な知識や情報は、初めから備わっているわけではなく、資格や社員研修、先輩からの教えによって学ぶもの。この新人・若手教育を仕組み化し、時代にマッチする形で構築したのが塩谷建設です!(今年度は17名もの新入社員さんが入社されたそう…!)
塩谷建設は昨年11月、オンラインで仕事を学ぶ「塩谷アカデミー」を開校しました。このアカデミーは、ネット環境さえあれば手軽に学べるイーランニングを採用した新入社員や若手社員のためのオンラインによる学び舎です。今回ラボ取材班はこの画期的な塩谷アカデミーについて、アカデミー校長の橋田慎司さん(塩谷建設常務)、運営や動画編集担当の前多美咲さんに色々とお話を聞いてきました!
ラボ
今日はスマホでも学べる「塩谷アカデミー」について教えてください!
前多さん
塩谷アカデミーは新入社員や若手社員が動画やコンテンツで仕事を学べるものです。それぞれの部署で専門テーマごとに学ぶコンテンツは400を超えています。身だしなみなどのビジネスマナーから、現場での朝礼風景、測量機器の使い方など、実際の現場で行う作業の動画もまとめています。
ラボ
400!?では、新入社員さんは上司や先輩の教え&アカデミーで色々と学んでいくわけですか?
前多さん
建築・土木・総務・営業など各部署の基本的なことは動画やテキストで学べます。これまでは先輩の背中を「見て覚える」が中心でしたが、今の若手には合っていないのかなって。基本から教わりたい若者側のニーズを取り入れています!
橋田さん
今の若者は動画コンテンツに抵抗がないですよね。アカデミーは従来の指導法に慣れない若者に対して、動画等を利用し、自主的に学習してもらいたいと思っています。海外の社員や実習生で日本語がうまく伝わらない部分もアカデミーで学んでもらったりしています。
ラボ
なるほど。では早速、アカデミーの中を少し覗いてもいいですか?
前多さん
どうぞ!
橋田さん
このコンテンツを作る時、初めは中堅社員に協力してもらいましたが、今は2〜3年目の若手社員が作ってくれています。新人の時に自身が分からなかった経験、感覚を活かして、新入社員に寄り添ったコンテンツを配信しています。
前多さん
受付や総務の仕事についてのコンテンツもありますよ。様々な部署の仕事を「視える化」することで、社内のコミュニケーションも向上すると思っています。
ラボ
塩谷アカデミーって至れり尽くせりですか…。
橋田さん
指導しづらい「気遣い」の部分までコンテンツでカバーしています。将来的には、資格取得に向けた配信も考えています。先生は私。合格させる自信はあります(笑)。あとは、自社だけでなく協力会社さんの社員さんにも使ってもらえればと思っています。
橋田校長は、一級建築士・1級建築施工管理技士・1級土木施工管理技士・宅地建物取引士の資格をお持ちで、全て独学で勉強されたそうです。さすが校長。
ラボ
では、実際にコンテンツを作成し、自らも受講されている3名の若手社員の方にお話を聞いていきます!
田畑さん
自分が入社した時は当たり前ですが、わからないことだらけ。これからは上司に聞く前に、まずはコンテンツで勉強することができます。言葉で説明しづらい事は動画でわかりやすく理解できます。
高田さん
現場業務でわからないことや理解できない時は必ず訪れます。私はアカデミーを見て勉強して、現場で実際に活かすことが何度もありました。特にCADの使い方はコンテンツで理解して覚えました。現場で使う道具も知らない名前のものばかりでしたが、コンテンツで勉強しました。
宮口さん
私は日々受付に立っています。受付業務については私を含め3名の受付業務担当で作っています。配属されてから3カ月で作り始めたので、ビジネスマナーや必要なことを自ら整理して作ることが出来ました。わからないことや不安なことがあっても動画を見て、学ぶことが習慣になり、家でもスマホで復習したり。自社コンテンツならではの魅力です(笑)。今でもこれで合っているかな?と不安になった時は動画を見返したりしています。
ラボ
ちなみに…新入社員さん、そして塩谷建設さんの社員さんしか受講できないんですか?
橋田さん
昔はベテランが一方的に叱ったり、教えたりすることばかりでしたが、最近ではベテランが得意なアナログと若手が得意なデジタルを共に教え合うことで、お互いの勉強にもなるしコミュニケーションも生まれます。その相乗効果にも期待しています。
協力企業さんにアカデミーを見せてほしいとも言われています。ぜひ、この「塩谷アカデミー」を企業の皆さんに共有していきたいと思っています。富山県には建築専攻の4年制大学がありませんので、石川県や福井県に進学する人も多いです。コンテンツを使った学習システムで、若者がさらに働きやすいようになり、研修や資格勉強のハードルが下がってくれればこちらもやりがいがあります。業界の担い手不足に立ち向かい、業界全体で富山県の建築・土木に携わる人を増やしていきたいですね!