富山オタクことちゃん✖️とやま建設ラボ「富山オタクが富山のケンチクを知りたがる会」(前編)
富山オタクことちゃんと、とやま建設ラボの初コラボイベント「富山オタクが富山のケンチクを知りたがる会」が7月13日に開催されました!
このコラボイベント、富山オタクことちゃんのTwitterでの一つの呟きから始まりました。
このTweetからトントン拍子に話が進み、コラボ企画が実現!ゲストは、とやまの建築家リレーブログ「ケンチクノワ」のメンバーであり、ことちゃんが以前から親交のあるstudio SHUWARI代表の種昻哲さんとdotstudio一級建築士事務所の沼俊之さん。このおふたりを招いたトークセッションを開きました!
トークセッションは富山市中央通りにある「H A T C H」で開かれ、来場者は定員超え!※H A T C Hは起業を目指す若者らが集うインキュベーション施設で、日本海ラボさんが運営されています。コロナ対策済です。
今回のトークセッションの目的は…
富山オタクことちゃんは…
トークセッションでは…
コーディネーターのことちゃんを中心に、富山の建築についてトークが繰り広げられ、来場者さんからも多数の質問をいただきました。それでは、トークセッション「富山オタクが富山のケンチクを知りたがる会」をお届けします!
ことちゃん
今日は3枚の写真をテーマにトークセッションを進めていきます。早速1つ目のテーマにいきます!
ことちゃん
おふたりが選ぶ「富山の観光スポット」の一枚をご紹介いただきます。最初は種昻さんからお願いします!
種昻さん
はい。私が選ぶ観光スポットの一枚はこちらです。
ことちゃん
この写真は橋ですね!どこの橋でしょうか?
種昻さん
これは新湊の内川に架かる「東橋」(あずまばし)です。1992年に完成した橋で、外国人建築家と地元が協同して建築物を建てるプロジェクト(コミッショナーは磯崎新氏)で建てられたそうです。「外から見た富山の良さ」をテーマに進められたプロジェクトで、県外から富山に帰ってきて、「富山って面白いな」と思い始めたキッカケがこのプロジェクトですね。
名称:東橋(あずまばし)
住所:射水市立町・八幡町1丁目
設計:セザール・ポルテラ+創建築事務所
種昻さん
橋は土木系の仕事で、僕たちは建築設計を手掛ける者が橋に携わることはほとんどありません。橋は渡ることが目的なので、基本的に人を癒したり、人が休憩する場所でもなく、人を留めることを目的としていないんですよね。でも東橋は、内川の六角堂でテイクアウトしてきたものをここで食べたり、近所のおばあちゃんが座って休んだりしているんです。
ことちゃん
橋って海や川に架かっていて渡ったりすること以外に目的はあまり感じませんでした。座って休んだりする概念はなかったですね!
種昻さん
内川の土地の背景も手伝って、橋のふもとで座ったりできるコンセプトが凄く魅力的。橋の塗装も最初は真っ赤な色でしたが、今はイイ感じにこの土地に馴染んでいて、夜はライトアップで川を綺麗に照らしています。単なる土木の橋じゃなくて、人が滞在しつつ行き交う橋として存在感があります。こうした情報だけでも普通の観光と違った観点で構造物を見ることが出来るかもしれません。
ことちゃん
ちなみに、東橋で種昻さんのお気に入りポイントはどこですか?
種昻さん
中に入って上を見上げると木の組み方が綺麗です。建築目線すぎて誰も喜ばないかもしれませんが(笑)。
ことちゃん
建築家ならではの視点ですね。ご来場された方で東橋がお気に入りの方も数名いらっしゃるみたいです。種昻さんありがとうございました!
ことちゃん
続いて、沼さんが選ぶ「富山の観光スポット」の一枚をお願いします!
沼さん
僕はこの一枚です。
ことちゃん
この建物、ご存知の方は結構いらっしゃるはず!ですよね。
沼さん
これはもう…皆さんご存知のTOYAMAキラリです(笑)。
名称:TOYAMAキラリ
住所:富山市西町
設計:アール・アイ・エー・隈研吾建築都市設計事務所・三四五建築研究所JV
施工:清水建設・佐藤工業JV
ことちゃん
キラリを選んだ理由を教えてください。
沼さん
昔のことになりますが、彼女 (今の奥様)との待ち合わせ場所によく2階のカフェを指定していました。キラリは様々な目的を持って来館する人が多く、そんな人達の流れや観察が出来るんです(笑)。この大空間の吹き抜けのお陰で、全然知らない人や時には自分の知っている人を自分に気づかれず上から眺められるという…この気持ちわかりますかね?(笑)
ことちゃん
え〜っと…わかる方いらっしゃいますか?(来場者に向けて)
ことちゃん
沼さん…どうやらマニアック過ぎていないようです(笑)。でも確かにキラリは展示に足を運ばれる方、本を借りに来られる方、仕事をされる方、お子さん連れなど利用者は多種多様ですよね!私も図書館をよく利用しますが、大人用と子供用のフロアが別れていて、それぞれが楽しめる工夫がされているなと感じますし、自然光をふんだんに取り入れられているようにも思います。ただ、人の流れを見る発想には至りませんでしたが(笑)。
沼さん
キラリは上から見る吹き抜けが好きなんです。唐突ですが、皆さん京都駅に行ったことありますか?見たことがある人もいるかもしれませんが、京都駅の大階段に沢山の人が腰掛けています。その大階段を設計した方にチラッと聞いたのですが、人を眺められる場所には「人」が集まるそうなんです。もしかしたら、キラリもその要素が含んでいるかもしれません。
後編につづく!
後編は「富山の日常の一枚」「富山のニッチな一枚」です。