複業人材と進めた経営課題解決(その3)
前回掲載した「複業人材と進めた経営課題解決」について引き続きレポートします
前回のレポートをまだ見ていないという方は下記URLよりご覧ください。
https://www.kensetsu-labo.com/report/10529
前回でもお伝えしましたが、当社の課題のひとつ「バックオフィス(現場事務所も含む)建設DXの推進」を行う為、当社が一番やりたかったことのひとつが、「社内サーバーのクラウド化」です。
なぜ社内サーバーをクラウド化したかったか。これはまさに「働き方改革」に繋げるための方法で、作業分担の徹底的な効率化を求める際に必要と感じていたからです。これはこれまでの現場作業所、いわゆる「現場事務所」で作業をする施工管理者が抱えていた大きな問題。「労働時間の削減」に繋げる為のひとつの方法でした。
これまでの現場事務所での施工管理者が事務所内で一緒に働く仲間との共同作業状況は下の図の通りです。
NASとはいわゆるデータサーバーのことで、特徴としては現場事務所の中(同一ネットワーク内)の人達はこの中にある電子ファイルをみんなで共有しながら作業を進めることができるものです。誰かのPCには出来形管理があって別の人のPCには品質管理が~みたいな感じで分散していると物凄く効率が悪く資料ができているのかさえ見えませんよね。だからNASサーバーの中で仕事をすれば同じ現場の施工管理者間で情報共有ができ、資料の進み具合なんかも分かりますよね。
これまではこのNASがあるだけでもずいぶん便利だと思っていました。でもこれだけでは「不十分」なんです。
先にも触れましたが、「労働時間の削減」に繋げる為には「現場事務所内の負担を軽減」させないといけません。負担の大きな現場事務作業を軽減するには単純に仕事の分担量を増やすしかありません。
そこで「社内サーバーのクラウド化」が必要になってきたということです。
社内サーバーのクラウド化とはどういうことかを簡単に解説すると以下の図となります。
つまり、これまで同じ現場事務所内(現場で働いている人達)でしか共有できていなかった電子データが「会社の全ての人達で共有ができる環境にする」ということになります。
例えば現場事務所Aで働く人たちが忙しい時は現場事務所Bの人達や本社勤務の人達に作業を分担することが容易となることにより、これまで負担の大きかった現場の人達の手助けをすることが可能となり、「残業時間の短縮・労働環境の改善」に繋げることができるということになります。
当社はこの環境をいち早く整えるため複業人材の方々と検討を重ねた結果、「Google workspace」の導入をすることとなりました。Google workspaceとはGoogle社が提供するクラウドベースの業務効率化ツールで、今回導入したいと考えていたクラウドベースのサーバーとしてGoogle Driveが使用できるほか、Google Meet (オンライン会議ツール)や業務連絡用chatツールとしてGoogle chatを使用できることから、本社・現場、どこにいても仕事を分担できる環境を整えることができ、導入に至りました。この他にもカレンダー共有機能等、スケジュール管理、タスク管理も容易に行えるようになり、導入以降業務効率が大幅に上がってきているのを実感しています。
このように複業人材の方々の力を借り、まずは「バックオフィス(現場事務所も含む)建設DXの推進」に着手し、少しずつ成果を上げてきているところです。今後はこれを起点に更なるDX化に着手していきたいと考えています。
今回はここまでとし、次回以降まだまだ複業人材の方々と行ったプロジェクトがありますのでその一端をご紹介していきます。