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記念すべき第1回目は、瓦工事職人の瓦楽(富山市)代表の奥崎勇志さんです。
細身で長身、スタイル抜群。そのうえ元気で明るい!
そんな奥崎さんに瓦職人としての想いを聞きました。
取材は富山市内のある住宅の瓦修繕工事の現場にお邪魔しました
(屋根の上、恐い…)※私、高所恐怖症です
ラボ
いきなりですが…社名がわかりやすくて、ユニークですね!
奥崎さん
瓦で楽しい。屋根のお医者さんであり、おうちの美容師。その名も「瓦楽」(がらく)です。私は瓦工事職人として今年で20年目を迎えますが、とにかく瓦、屋根工事の仕事は楽しい。今38歳ですが、20代の頃は休日が憂鬱でしたね。常に瓦を触っていたかった(笑)
ラボ
20年目ですか?!高校卒業後、建設業を選んだキッカケはなんですか?
奥崎さん
富山県内の普通科の高校を卒業して、最初は富山市八尾町の瓦工事会社に就職しました。18歳だったので就職については特に何も考えず、漠然と大工になりたいと思っていました。ただ単に不良マンガの影響を受けての大工志望でしたが…。
30歳の時に、「自分にできない屋根は富山にない!」と独立しました。平成23年の富山県瓦競技大会(主催:富山県瓦技能士会)で優勝した事もあって、今考えると少々天狗になっていましたね(笑)
ラボ
職人さんといえば、コワモテのイメージがありますが、奥崎さんは常に笑顔で爽やかですよね。何か意識されていることはありますか?
奥崎さん
特に意識もしていませんが、太陽の下でいつも仕事をしているからですね!屋根に登ると高いので景色は良いですし、空が近い。気持ちイイですよ!
ラボ
そんな笑顔が溢れんばかりの奥崎さんですが、仕事で辛いと思ったことはありますか?
奥崎さん
すいません、ないです(笑)。瓦は1400年以上前に中国から日本に伝えられて、古い歴史があります。「瓦葺き」=「ものづくり」と考えています。自分の思い描く屋根が仕上がった時は凄く興奮しますし、エキサイトですね。瓦の曲線の描き方、細部のこだわりなど、奥が深い。この楽しさとやりがいを社員にも伝えていき、瓦楽独自の「屋根工事のプロ集団」作りを目指しています。
村田さんは帝京大学卒業後、瓦楽に入社し、3年目。紫苑さんと同級生だそう。
晴天時は太陽が気持ちイイ、雨天時も作業中は全く気にならないと言い、この仕事が凄く自分に合っていると「感性」で感じるそうです。一つの現場を終えた際の達成感にやりがいを感じると話してくれました。
紫苑さんは、中学校卒業後に瓦楽に入社。働きつつ定時制の高校を卒業し、職人歴は5年目。
紫苑さんも太陽を浴びるのが気持ちイイ、仕事が楽しいと言います。人とコミュニケーションを取るのが好きで、いつかは営業活動もやってみたいと笑顔で話してくれました。
ラボ
最後に建設業を志す若者へ、一言お願いします!
奥崎さん
まず、手に職を付けることは非常に楽しいと思います。初めて自転車が乗れるようになった時と一緒で、一度乗ることさえできれば、乗り方はもう忘れませんよね?手に職を付ける職人も一緒ですね。
私の役割は瓦職人という仕事を次世代に繋げ、「瓦って良いよね」と言ってもらえる人を増やすべく、目の前の仕事を楽しく、こだわりを持ってやっていきたいと思っています。