連載記事
※隔週火曜日に公開
「夢のような話 」
2017建築甲子園で日本一に輝いた富山工業高校。そして、その優勝作品「夢を描きながら住うこと〜地域を創るわかもん団地〜」。この作品、プランを基に「富山県創業支援施設・UIJターン住居等整備工事」が現在、工事が進められています。
わかもんVol.3は、とやま建設ラボの担当回として2017建築甲子園優勝メンバーの榊原由比菜さん、新村希和さん、高柳桃花さん、早野詩織さんと当時の監督、藤井先生にお話を伺ってきました!
すべてはこの4名と藤井先生が考えたプラン、そして2017建築甲子園の優勝から始まりました。
ラボ
2017建築甲子園で日本一となり、皆さんの考えた作品が現実のものとなります。率直なご感想をお願いします!
榊原さん
建築甲子園で優勝した当時、県の方々に「いつか実現したらイイね」と言っていただき、世間話程度な感じで「そうですね」なんてお話をさせてもらっていたんですけど、藤井先生から「本当に現実になるよ」と言われた時は、素直にビックリしました。
私は今、建設業界で働いていて、普段から様々な工事現場を回ったりしていますが、蓮町の現場の近くを通った時、レッカーや現場の様子を少し見て実感が湧いてきました。
事業化されると決まった時は、特に実感もなかったんですけど、建設新聞やSNSから情報をもらって「スゴイな、ヤバイな」と(笑)。
高校3年生の時にみんなで力を合わせてやってきたこと(建築甲子園)が、富山県を動かすことになるなんて。本当にビックリしてます!
新村さん
県外の大学に通っているので、富山工業高校のインスタグラムや藤井先生のお話でしか情報がなく、未だに全く現実味がなかったので夢の話かと思っていました(笑)。さっき、メンバーや藤井先生と話して、「あ、本当の話なんだな」と今実感しています。
高校生のアイデアが基になっていること自体が、極めて稀なことだと思いますし、今建築を学び、設計に取り組んでいる高校生や大学生の皆さんには、私たちを例にではないですけど、こんな夢のような可能性もあるってことを思いながら、設計を頑張って欲しいです!
ラボ
現在、新村さんは長岡造形大学で建築を学ばれているとお聞きしましたが、学生の作品やプランが基になって実現化する事業など、この他にご存知ですか?
新村さん
いえ、聞いたことないですね!この蓮町の事業は、私の中では本当に誇らしいことです。
早野さん
建築甲子園の打ち合わせでは、メンバーと藤井先生で「実現できるものを作ろう」とは話していて、実際に今こうして工事が始まり、現実のものになることは本当に驚きます。本当に凄いこと。第一に、高校生のプランを実現させようと動いてくださった県の方や関係者の方々に感謝の気持ちでいっぱいです。
高柳さん
まさか本当に建つと思っていなかったので、ビックリなんですが…(笑)。私たちがつくったプランを評価してくれたことが素直に嬉しいです。4年も前のことになりますけど、あの時頑張って良かったなぁと改めて思いますね。
ラボ
藤井先生からもメンバーに向けて、一言お願いできますか?
藤井先生
そうですね。当時の甲子園の時は、こんなことになるなんて全く考えてもなかったですね。リアリティのあるものを作ろうと掲げた記憶はありますが、「実現させようぜ!」なんてことは考えてもなかったです。それよりも2連覇のプレッシャーがすごくて(笑)。
榊原さん
4年前、甲子園の時の藤井先生は本当に厳しかったですね(笑)
ラボ
そうなんですか??良ければ、その何かエピソードを教えてください!
榊原さん
甲子園の制作期間は、少しでも時間を無駄にするな!移動の時は、「走れ」です。後は制作に全力を注がなければめちゃくちゃ怒られました。厳しかったですね(笑)
ラボ
なるほど。体育会系ですね(笑)
藤井先生
正直、そんなに記憶にありません。…すべては、2連覇のプレッシャーでしょう、ね(笑)
新村さん
当時は、学校が終わってからも自宅で連絡を取り合ってメンバーと制作に励んでいました。あの時は今何をしなければならないかの優先順位が全然考えられなくて、「早く寝たいな」なんて思ったり。模型制作の時、図面の寸法を私が担当したんですけど、全く合ってなくて先生から凄いカミナリを落とされたことも…(苦笑)。恐らく私が一番藤井先生に怒られてました(笑)
藤井先生
あの時はごめんなさい(笑)
新村さん
いえいえ。今思い返すと、先生の言う通りだなと思います。今日は藤井先生に会えるのを楽しみにしてきました!ボロクソの高校時代から少しは成長した自分を見せたかったので(笑)。
後編につづく!