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連載記事

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わかもん

富山工業高校生のプランが基になり、全国に先駆けて整備される職住一体の施設「富山県創業支援センター / 創業・移住促進住宅」が今年秋にオープンします。「わかもん〜高校生のプランが現実に〜」は、「建築家 仲俊治✖️富山工業高校教諭 藤井和弥✖️とやま建設ラボ」の3者によって、この施設の完成までを綴るコラム連載です。

※隔週火曜日に公開

とやま建設ラボ()()


「紡がれてきた想いと伝統」(後編)

わかもんVol.15に続き、富山工業高校建築工学科3年生の小林純大(こばやし あつひろ)さん、中村陽愛(なかむら ひなり)さん、北野陽菜(きたの ひな)さん3名のインタビュー後編です!

高校生活や蓮町事業のワークショップで学んだコト、デザイナーさんからの教え、この先の将来のことなど。後編も盛り沢山でいきます。

ぜひ、Vol.15(前編)をご覧いただいてから後編にお進みください〜!

↓わかもん Vol.15(前編)↓
https://www.kensetsu-labo.com/series/3730

ラボ

卒業式を間近に控えていらっしゃいますが(※インタビューは2月下旬実施)、高校生活の思い出やワークショップで学んだことを教えてください。

小林さん

建築を学びたくてこの高校に入学し、技術や知識は先生から沢山教えてもらいました。建築に対する想いや熱量は藤井先生が特に強いので、それを肌で感じました。建築専門科なので他の学科とは違う「ものづくり」ができます。

藤井先生や建築工学科の先生達の熱い想いを感じて、「将来、建築を自分たちの力で建てることできるんだな」と凄く楽しみになりました。そんな先生達を見て自分もこんなふうに建築と向き合っていきたいと感じました。

ラボ

入学時、ここまでの「建築への想い」を持つ自分自身は想像していましたか?

小林さん

いや、正直こんなに建築のことを考えて、将来が楽しみになるとは思っていなかったです。春から現場に出ることが楽しみです!

地元ゼネコンに就職。現場管理の道に進んだ小林さん

ラボ

ありがとうございます!中村さんお願いします。

中村さん

ワークショップでデザイナーの方々と関わり、いろんなモノの見え方や考え方があって面白いなと思いましたし、自分では気づかないこともデザイナーさんは深く考えていらっしゃって、いろんな事を想定して深く考えて行動することの大切さを学びました。

芯の強さを感じる中村さん。塗装職人の道に

ラボ

デザイナーさんの行動や考え方を「深く」とお話しいただきましたが、中村さんが感じた「深さ」はどんなところでしょうか?

中村さん

使う人(利用者)の心理やその環境も様々な中で、多種多様な考え方をお持ちなんだなとデザイナーさんから感じました。単純かもしれませんが、スゴイなって(笑)。

ラボ

高校3年間、学びの部分で満足度はありますか?

中村さん

学んだ事は沢山ありますが、満足はしてなくて、これからもっともっと学んでいきたいですね!

ラボ

北野さん、お願いします!

北野さん

高校生活の中で模型製作などはいっぱいしてきました。「今回はこれくらいでいいかな」って思う時もありましたが、ワークショップ(蓮町事業)は少し違いました。

先生達から事業の説明を受けるたびに、凄い大きなプロジェクトだと気づき、緊張感も伝わってきて「細かいところまでやらなくちゃ!」となりました。

自分たちの製作物が実際に人に使ってもらうことって…本当に難しいなって(笑)。身をもって感じました。

高校1年から想い続けた建築士の道に

ラボ

特に印象に残っているデザイナーさんや先生からの学びを教えてください!

小林さん

結の椅子製作では、小久保さん(藤森泰司アトリエ)に見ていただく機会が多かったのですが、製作の中で「ここはとりあえず『アール』を取ればいいよね」と曖昧に進めていた時に「ここは15取ったほうがいいよ」と、具体的な数字をパッと示していただき、当たり前かもしれないんですけど「自分達とはやっぱり違うな、凄いなぁ」と思いました。

中村さん

紙風船の製作で中間発表の時に、岡安さんに見てもらったことがありました。自分たちは凝って作ったものが良い、しっかり作った感が出るほうが良いと思っていたんですけど、岡安さんに「シンプルなデザインのほうが良い」と言われ、製作段階での時間や効率の事まで考えていらっしゃる事に気づかされましたし、プロって凄いなと感じました。

ワークショップで製作した椅子や照明などは、創業支援センターのカフェに設置されます

北野さん

建築設計は、最初の段階(設計)の仕事だと思っていたんですけど、椅子や照明の細かいところにも関わり、気を配っていらっしゃることに驚きました。私もこんな大きなプロジェクトで仕事をしてみたいと感じました。

ラボ

最後の質問になります。建築業界に入職する皆さんの今後の目標を教えてください!

小林さん

会社の戦力、資格を取って自分で出来る仕事もこなして、早く一人前になることが今後の目標です。個人的な目標で言うと…就職する会社は富山市婦中町の仕事が多いので、自分の母校の建て替えや改修の工事に携わってみたいです!

中村さん

春からは塗装業の仕事に就きます。建築業界は男性が多くて力の差を感じることもあり大変だと思いますが、自分にしか出来ない仕事を手掛けたり、見つけたりして存在感を出したいです。

みんなに「中村(女性職人)がいてくれて良かった」と思われるように、全て丁寧に仕事をして、自分が満足いくような、お客様にイイねと喜ばれるような、そんな職人さんになりたいです!

北野さん

建築士の資格はもちろんなんですが、設計の仕事は沢山の人と関わる仕事だと思うので、コミュニケーション能力を高めていきたいですし、建築の知識はまだまだないので勉強していきたい。一人で何でも出来るような建築士になりたい。

外観のデザインも大切ですが、「何回も来たいな」と思ってもらえるような建築を手掛けたいですね!

ラボ

最後に藤井先生からも一言お願いできますか?!

急にくる!?

藤井先生に注目する二人

藤井先生

え?!そうですね。小林君は責任感が強く、建設業界には絶対必要な人材だと以前から思っていました。中村さんは実はけっこう器用ですし、自分の意見もハッキリ言うタイプなので、男性が多い業界でも渡り合ってくれると思っています。面談でスパッと「塗装職人になりたい」言った印象も強いですし、期待しています。

北野さんは、自分は建築について何も知らないと言ってましたが、「設計が好きな気持ち」は一緒にコンペをやっていた時も伝わってきましたし、変な自信もあります(笑)。でもその自信がすごく大事だと思います。3人とも頑張ってください!

次回のわかもんVol.19は設計者、仲俊治さんの回。蓮町事業の現場レポートです!お楽しみに!